北海道新聞 夕刊 地域情報版 「みなみ風」 コラム欄 立待岬
2016年(平成28年)05月06日 第5441号 掲載
「JOZZ1AA-FM」は、1992年12月に周波数80.7メガヘルツで開局したFMいるか。現在は中継局を2局持ち、函館のコミュニティー放送局として重役をになっている。
FMいるかについて、2012年7月30日の「立待岬」欄に「ステレオ放送」と題して寄稿した。FMいるかの歩みは「激変し続ける函館を見つめる時に、一つのモノサシになると言える」と書いた。あれから4年になる。
北海道新幹線開業にあたっては、記念前夜祭!として、公開生放送が行われた。放送は全国各地のコミュニティー放送局にも配信された。毎週月~金曜の夜、ふだんは東京・半蔵門のスタジオから極上サウンドを流している番組「大西貴文のTHE NITE」の生放送を函館から全国に発信した。
函館山ロープウェイ山麓駅にあるオープンスタジオでは、多くのリスナーが「いい音」に酔いしれた。ステレオ放送の力と和洋折衷の函館らしさが発信できたのだろう。FMいるかのディレクターと会話をかわし、オープンスタジオを後にした。車両のラジオから流れる放送を耳にした。
熊本地震のあの夜も、店でラジオを流して業務していた。「大きな地震に備えて!」と呼びかけがあり、その後、刻々と状況がラジオから伝わる。音楽を流し続けることが大きな慰めや希望となる。これからも。
登録日 : 2016-05-09 | 最終更新日 : 2016-11-15 | カテゴリ: 社長のコラム, 道新「みなみ風」