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北海道新聞 夕刊 地域情報版   「みなみ風」  コラム欄 立待岬
2015年(平成27年)03月16日 第5165号 掲載

 函館地区クルーズ振興協議会が催したセミナーが6日、金森赤レンガ倉庫にあるレストランを会場に、英語通訳ガイドとして活躍されている遠藤昌子さんを講師に招いて開催された。私は日本の食文化としての茶を通して接客の機会があるため、そのスキルアップのために参加した。
 講演を聞きながら、函館は、北洋へサケやマスなどを求めて命がけで船出する北洋漁業の街から、200カイリ問題などで水産業が後退した結果、観光海洋都市へ向け、おもいっきりかじを切って傾いて航行しているところだと私は思う。
 本格的な観光シーズンを迎える函館。私は私で行動し続けることが重要だ。
 遠藤さんの講演でつくづく感じたのは、やはり世界の共通語は英語だということ。ある先生に「船乗りは母国語のほかに英語を上手に操らなくてはいけない。海上生活を送る者には、必要な技術である」と言われたことを思い出した。技術としての英語力かと。
 技術。この教えをもっと早い段階で理解しておけば、英語の勉強の仕方も違っていたかなと思うが、今からでも遅くはないから努力することにして、その前に日本語だ。
 今の日本で使われている漢字の茶、平仮名のちゃ、カタ仮名のチャ、ローマ字のcha。これらを組み合わせると、お茶屋さんの茶について、幅の広く、奥の深い説明文が表現できると私は考えた。日本語は心豊かな母国語だろう。

登録日 : 2016-02-07  | 最終更新日 : 2016-11-15 | カテゴリ: 社長のコラム, 道新「みなみ風」