ワコービルの解体

北海道新聞 夕刊 地域情報版     「みなみ風」 コラム欄 立待岬
2014年(平成26年)03月10日 第4918号 掲載

 

 丸山園茶舗の営業拠点としていた本通店を、JR函館駅前の大門店に統合させて数カ月が過ぎた。高砂通りを歩いても出勤できる距離になった大門店は、函館港がすぐ近くなのだが、海を見ることは少ない。
 代わりに今、毎日目にしているのは、店舗向かいのワコービルの解体工事だ。JR函館駅前地域の再開発の一つであるワコービル建て替えは、クルーズ船が立ち 寄る港町にとっても、魅力アップの大切なプロジェクトだと思っている。大門地区へ拠点を移す決断ができた要因の一つになったものでもある。
 店舗前の音羽通りは、工事車両の通行、解体作業でにぎやかになってきた。日々の工事が店内からも見える。素晴らしいほど段取りよく壊していく作業は、いつまで見ていても飽きないものである。
 初めから写真に残して記録すれば、完成までのドキュメントになったかと、今更ながら思う。もう立体駐車場は無くなり、本格的にビル本体の解体作業に入った。普段、そう見るチャンスも無い、ある種のショーだ。
 国道5号側はパネルで美しく覆ってしまったが、音羽通り側からは、よく眺めることができる。形あるうちに見ておくことを私はお勧めしたい。クルーズ客船の寄港地として、変化していく函館を実感できる。

登録日 : 2016-02-07  | 最終更新日 : 2016-11-15 | カテゴリ: 社長のコラム, 道新「みなみ風」