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北海道新聞 夕刊 地域情報版     「みなみ風」 コラム欄 立待岬
2013年(平成25年)11月15日 第4845号 掲載

 

 函館梁川商興会が主催したイベント「秋の梁川フェスト―日本を遊ぶ」で10日の日曜日、自分でお抹茶をたててみようというテーオー小笠原デパート 1階特設会場のブースを担当した。普段の生活では、ペットボトルのお茶にはなじみがあっても、竹製の茶せんをつかって抹茶を楽しむという方は、そう多くは ないと思う。
 おかげさまで「イベントでお茶を」という依頼が多くなり、その企画にあった表現の仕方をいつも考えるが、今回は抹茶を入れておく器 に気を配ってみた。抹茶を使用したスイーツも多くなり、抹茶も気軽な存在となりつつあっても、粉の状態を見てもらう機会は店頭でも多くないからた。高温や 多湿に弱いなどの抹茶の特性も考えながらも、透明なガラスの器を用意してみた。
 当日、開店前の薄暗い会場で、ガラスの器に適量であろうと思われる抹茶を分量入れ、準備が整った。店内の照明がつき始めると、器の内の抹茶のグリーンが目を引いた。抹茶に接しているが、こんなに美しいものかと、再認識させてもらった時間だ。
 子どもから大人まで、多くの方に抹茶の楽しい世界の時を過ごしてもらえた。日本の総合芸術とも言える茶道とは別に、日常生活の中でのお茶の世界を伝える立 ち位置も、確立したと思う。今月で本通店を函館駅前の大門店に統合し、拠点を移すことにした。12月からは国際観光都市函館駅前でお茶の楽しみを伝える。

登録日 : 2016-02-07  | 最終更新日 : 2016-11-15 | カテゴリ: 社長のコラム, 道新「みなみ風」