北海道新聞 夕刊 地域情報版 「みなみ風」 コラム欄 立待岬
2013年(平成25年)09月09日 第4800号 掲載
チャンスがあって、日曜日開催分のGLAY(グレイ)のライブチケットが1枚手に入ったので、同年代の凱旋ライブに1人で出掛けた。緑の島の会場に入場するにも運営の不手際で、ここまで待たせるかと文句も言いたかったが、ひたすら待ち続けるファンの人たち当たり前のように時を持っていたのには頭が下がった。
当日は道内各地で雨空となり、ライブ中に雨天になることは確実だろうと思って雨具を用意。やはりグレーな空からは予報通り雨が降り始まった が、ライブ開催を決断した最終責任者の英断があったことと察してしまう。冬なら吹雪の中でもイベント開催するのだが、雨天でもライブが開催できたという前 例を残してくれた。GLAYワールドが始まってしまえば、雨に負けることなく、酔いしれているファンを最後列の指定ブロックで見た。
このライブでは函館消防や函館西署、函館海保が緊急車両の配備や巡視船の出動を行って、不測の事態に備えた。さらにボランティアも含めて、雨天でもライブを支援した多くの裏方の人たちが、このイベントを成功に導いたと思う。
カーテンコールでずっと頭を下げたまま、長い時間ステージにいたTAKURO(タクロー)。その姿は為し遂げた者だけができる最高の姿として記憶に残って いる。JRが運休し、新千歳空港からタクシーで駆けつけた大阪府堺市のファンがいたと聞いた。まだ先の見えない暗闇を駆け抜ける勇気をくれたのはGLAY の素晴らしいファンの人たちでした。この函館に。
登録日 : 2016-02-07 | 最終更新日 : 2016-11-15 | カテゴリ: 社長のコラム, 道新「みなみ風」